2008年11月17日月曜日

テレビの調子がおかしい


・いま見ているテレビはビクターのハイビジョンだ。98年に買ったからちょうど10年になる。その画面が、暗くなって見えにくくなる時がある。もう寿命かと思うが、悪いのはアナログ波だけで、BS放送はきれいに見える。見ているテレビはブラウン管だが、いまはもうどこに行ってもブラウン管のテレビなど売っていない。薄型の液晶かプラズマで、その勝負も液晶が勝ちそうな気配らしい。調子が悪くなって量販店で何台ものテレビを見比べたが、もうひとつ気に入らない。妙にツルツルテカテカした画像で、まるで深みがない。薄いのはもちろん結構だが、あまり買いかえる気にならなかった。

・見ているテレビを買った時には、まだハイビジョンは実験放送の段階だった。地上波に比べてずいぶんきれいな画像に驚いた。そのことは10年前にこの欄のコラムにも書いている。ワールドカップのフランス大会や野球の中継を見て、スポーツの見方がずいぶん変わるのではないか、等と書いている。そのハイビジョンがアナログからデジタルになり、BS放送が多チャンネル化したから、地上波の映りが悪いところに引っ越しても、ほとんど不便を感じなかった。むしろ、地上波のバラエティ化にうんざりするばかりで、BSの地味だがじっくり撮った旅行や自然観察等々の番組をずいぶん興味深く見るようになった。大体テレビは暇つぶしやながらで見るものと思っていたのだが、BSを見るようになって、その認識は一変した。

・その10年前のコラムには、やはり10年見たテレビが壊れて買いかえたと書いてあった。テレビを10年ごとに買いかえてきたとしたら、現在見ているテレビは4台目で、その寿命もぼちぼち尽きかけているということになる。最初に買ったのは狭いひとり暮らしのアパートに見合う、モノクロの14 インチだった。で、2台目からカラーになり、3台目に画面が大きくなって、4台目がハイビジョンになった。さらに、ハイビジョンのデジタル放送開始後にチューナを買ったが、別のコラムには、その時はじめてみたのがニューヨークの貿易センタービルへの旅客機の衝突だったと書いてある。

・テレビはすでに地上波もデジタル化していて、アナログ放送は11年に終わる予定のようだ。だから、いま見ているテレビの修理も、アナログ放送が終わるまでのためということになる。地デジは難視聴地域で見えないことがわかっているから、この際、ケーブルテレビにするという選択肢もある。実は家のまわりの木が成長して、今年は新緑の頃から、BS放送が見えにくくなっていた。木にからみついた蔦や葛の蔓を切って、何とかしのいだが、来年の春には、大きな枝を切らなければならない。もちろん業者に頼むから、それはそれで面倒なことだ。インターネットのブロードバンド化とあわせて、ケーブルを引くいい機会なのだが今一つ決めかねている。

・民放各局の経営が悪化している。世界的な不況が長続きすれば、状況はますます悪くなるだろう。しようもない番組ばかりを垂れ流してきたのだから飽きられるのは当たり前だし、ネットにお金も時間も吸いとられているから、このまま衰退、とは言わないまでも、弱化するのは避けられないと思う。ちょっと前に、ゴールデンタイムの視聴率でNHKが一位を久しぶりにとったというニュースを目にした。夕飯を食べ、その後横になって居眠りしながら見ているのは、僕の場合にも地上波は、ほとんどNHKだった。この時間、NHKはニュース番組を中心に放送している。それにあやかろうとするのか、民放も、ニュースやドキュメント番組に力を入れるようだ。この種の番組は、メインのキャスター次第だが、一体そんな人材がいるのだろうかと思う。筑紫哲也の死が、ジャーナリズムとしてのテレビの終焉を感じさせたから、何とも皮肉な巡り合わせのように思った。

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