・この冬は昨年11月に季節外れの大雪が降った後は、ほとんど雪らしい雪はなかった。とは言え、寒いのはいつも通りだったから自転車は、知人が来た正月に西湖まで行ったきりだった。薪割りは着実に進めて、もう残りわずかになったのだが1月中旬に30cmほど降ってからは中断している。当然運動不足になって、そのせいかぎっくり腰が再発した。
・特に激しい痛みが来たわけではなかった。朝起きて、少しおかしいかなと思った程度だったのに、昼過ぎになると腰が曲がって、頻繁に電気が走るような痛みが出るようになった。前日に工房の屋根や雨樋にたまった落ち葉を取るために、ハシゴに乗って無理な姿勢で作業をしたせいかもしれない。大学に行くたびに、研究室でのゴミ出しや、本の持ち出しも続けてきた。
・4日には院の最後のゼミとパーティがあって、どうなるかと思ったが、何とか乗り切った。何しろ座ると固まってしまって、立ち上がるときに電気が走るし、おそるおそる腰を伸ばさなければならなかったのだ。大勢の人が集まったから、あまり無様な姿は見せたくなかった。家ではだらしなく腰を曲げて歩いていたが、社会に出るとそれなりにしゃきっとする。ところが家に戻ると、無理がたたってまたひどくなる。そんなくり返しが半月ほど続いた。
・で、腰はまだ完治していない。やっと消えたと思った雪がまた積もったから、しばらくは自転車も薪割りもできない。その代わりというわけではないが、ここのところ映画を見に出かけている。『シンゴジラ』から始まって『ハドソン川の奇跡』『この世界の片隅で』『スノーデン』を甲府のシネコンで見た。『沈黙』は夜しかやっていなかったので、三島まで出かけた。
・改めて気づいたのだが、映画は今、ほぼ全国一斉に多くのシネコンで上映されている。山梨県には一つしかないが、隣の静岡県にはいくつもある。しかし、『スノーデン』も『沈黙』も見ている人はわずか数人だった。両方ともよく出来た映画だと思うが、娯楽性には乏しい。シネコンだからこそ上映できるのかもしれない。この二本の映画については、近いうちにレビューをしようと思う。もっとも遠藤周作の原作を読んでいないから、その後でということになると思う。
・今は厳冬期だが、湖畔には結構観光客が来ている。早朝の通勤時にも河口湖大橋には富士山を背景に写真を撮る人がかなりいる。しかも外国人が多い。世界遺産の威力といえばそれまでだが、歩道は雪が積もったままで、車道まで出て写真を撮ろうとするから、危ないことこの上ない。自転車を走らせている人もいる。滑って転ばなければいいがと、心配をすることが多い。