2014年3月3日月曜日

『竹内成明先生追想集』

 

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・昨年、竹内さんが亡くなった直後に偲ぶ会を開いた。そこで、追想集のようなものを作ろうという意見が出て、夏休み明けから取りかかりはじめた。竹内さんは同志社大学に勤めていて、そのゼミの卒業生を中心に、友人や知人に呼びかけたが、最終的には50人ほどが、彼に対する思いや思い出を綴ってくれた。

・僕は、その集まった原稿を1冊の本にする役目を任された。AdobeのInDesignを使ってページをレイアウトするのだが、これまで、ニューズレターや卒論集などは作ったが、書籍となると初めてで、これまで以上に慎重に作業をしなければならなかった。原稿の締め切りは9月末ということになっていた。すぐに送ってくれた人もいたが、何度も催促してやっとという人もいて、最後の原稿は年が変わってからやってきた。原稿がパラパラとくるたびに、ページのレイアウトを変えねばならず、面倒な作業が続いたが、1月末には出来上がって、後は印刷と製本ということになった。

・おつきあいのある出版社の編集者に相談して、表紙や本文の紙質などのアドバイスを受け、ネットで探した「お手軽出版ドットコム」に頼むことにした。ちょっと不安な気持ちはあったが、メールでの対応が丁寧で、PDFにした版下を送った後でも、細かな修正にも応じてもらった。で、一ヶ月ほど経って出来上がった本が届いた。折からの大雪で、配達が1週間ほど遅れたから、届くのが待ち遠しかった。小包を開けて手にした感想は、「へー、まるで本じゃん」というものだった。

・マッキントッシュが日本で発売されはじめたときのうたい文句は「DTP(デスクトップ・パブリッシング」で、パソコンを使って本や雑誌、あるいは新聞などの印刷物が自前でできるというものだった。これはもちろん、印刷から製本までを自分でやることを前提にしていて、ミニコミを学生の頃から作っていた僕は、その魅力にとりつかれて飛びついた。パソコン本体とソフト、それにプリンターやスキャナーなどをあわせると150万円を超える出費だった。今から25年以上前の話である。以後、パソコンでやる作業の大半は、原稿を書くのも、ニューズレターや卒論集を作るのも、はじめはPageMaker、そしてInDesignでやっている。

・追想集は四六版で160ページで300部を印刷して、費用はおよそ25万円だった。この値段で本ができるのなら安いものである。書店に置くためには東販や日販を通さねばならないし、営業をしてもらったり、在庫の保管もしてもらわなければならないから、さらに費用が必要になる。しかし、100部程度を作って自分で捌くのなら、本は10万円台でも出すことができる。便利な時代になったものだと思った。

・ところで肝心の内容だが、集まった原稿の多くが竹内さんとの出会いや’つきあいを、それぞれに思いを込めて綴っていて、竹内さんの人となりがよくわかる読みごたえのあるもになったと思っている。追想集は3月22日に開かれる1周忌の集まりで配布されることになっているが、入手を希望する人のために、郵送なども考えている。

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unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。