・7月12日(金)から14日まで、東京経済大学において「カルチュラル・タイフーン2013」が開催されます。2003年から始まり、今年で11回目になる今回のテーマは「たまる?たまらん!」。実行委員会での「あーでもない、こーでもない」という長い議論の末に決まりました。
・大学が多摩地区にあること、東京の郊外である以上に、多摩が歴史的に問いかける意味のある地域であること、あるいは忌野清志郎が歌った「たまらん坂」同様に、大学への通学路にはきつい坂道があること、そしてもちろん、原発事故の実態に目をつむって再稼働に動き出した自民党政権に「たまらん!」とnoを言い続けることや「アベノミクス」の口車に乗っても金は絶対に貯まらん!と言いたいこと等々、このテーマには多様な意味が込められています。
・「カルチュラル・タイフーン」は今回から「カルチュラル・スタディーズ学会」が協賛する大会になりました。しかし、いわゆる学会の大会とは違って、単に学者の研究発表の場に限定されない、幅広く雑多な内容を盛り込んでいます。プログラムの詳細は右のイラストをクリックして、PDFをダウンロードしてください。
・「カルチュラル・スタディーズ」は文化を単独に存在するものとしてではなく、政治や経済や社会との関連の中でとらえることを基本にしています。そのことは、プログラムを見ればすぐにわかると思います。福島の原発事故や沖縄の基地からアジアへ広がる政治的な問題を、文化との関係の中で捉えようとする一方で、音楽やスポーツ、あるいは演劇やアートにある、政治との関わりを見定めようとする視点が数多く見受けられるからです。
・一般的な学会と大きく異なるのは、大会を準備する実行委員会が大学院生や学部生によって担われていることです。大学教員の助手として働くのではなく、自ら委員会のメンバーとして主要な仕事を担当し、大会そのものにも積極的に参加をする。11回目を数える中で、そんな伝統ができつつあるようです。参加する学生はもちろん、都内各地の大学から集まってきていて、東京経済大学の学生達にとっても、他大学の学生との交流の場になってきました。
・大会の準備は昨年の10月からはじまり、毎月の実行委員会の他に、学生のための準備研究会も6回ほど開かれました。学部の学生達を集めて、カルチュラル・スタディーズとは何か、どんなテーマをどんな手法や視点で考え、分析するのかといったことについて、毎回二人の人に話をしてもらいました。
・このように「カルタイ」はきわめてユニークなイベントですが、それだけに、一般的な学会とは異なることを大学に理解してもらい、協力や支援をしてもらうことについては、何度も折衝し、説明をくり返すことが必要でした。そんな苦労と長期間に及ぶ準備の甲斐あって、何とか、開催にこぎつけることができました。大会はもう目前に迫っています。大勢の方の参加を願っていますが、同時に当日の運営に必要なスタッフも募っていますので、関心のある方々の協力をお願いしたいと思います。