2005年11月22日火曜日

ペンキ塗り、薪割り、そして紅葉

 

forest47-1.jpg・バルコニーの補修がうまくいったので、次はログのペンキ塗りと考えたら、すぐに始めたくなった。我が家は直径が50〜70 cmもあるカナディアン・パインで組み立てられている。一本の長さは15〜20mで10本重ねだから、周囲だけで40本、これになかの部屋割り分が30本で、そのほかに天井の支えや支柱に20本ほど使われている。全部で90本を超えるが、塗料が塗られているのは外壁部分だけだ。その40本に薄い茶色の油性ペンキを塗ることにした。防かび、防虫、防腐で臭いの少ないものを選んで、余裕を持って一斗缶を買ったが、ほとんど使ってしまった。
・ふつう専門家に頼めば、まず足場組からはじまる。しかし、そんな大げさはできないので、折りたたみ式のハシゴを使って、少しずつ移動しながら塗ることにした。まずは、汚れ落としから。大きなバケツにぞうきんを数枚用意して少しずつ拭いていったのだが、これがすぐに真っ黒になる。土埃や蜘蛛の巣、あるいは鳥の糞などがこびりついていて、なかなかはかどらない。普段は気がつかなかったが、改めて念入りに点検すると、汚れだけでなく、ずいぶん虫にも食われている。さいわい、腐っているところはなくて安心したが、のんびりやったせいか、一面を拭くのにたっぷり半日かかってしまった。で、一日目はそれでおしまいにして、ペンキ塗りは二日目からにした。

forest47-2.jpg・とても一日中作業することはできないので、仕上げるまでには10日ほどかかった。外壁の三面には暖房用の薪が積み上げてあるから、まずはそれを移動しなければならない。もちろん、毎日というわけにはいかなかったし、天気とも相談しながらだったから、始めてから終わるまでに一ヶ月ほどかかったことになる。低臭のペンキとはいえ、やはりシンナー臭い。最上部の軒先のところを塗るときには、どうしてもシンナーの臭いがこもったところでの作業になる。だからなるべく吸い込まないように気をつけながらしたのだが、家の中にも臭いが入りこんでいて、塗った壁面近くが夜も臭くて、頭が痛くなってしまった。
・ログハウスにはどうしても木と木の間に隙間ができてしまう。そこをふさぐコーキングがしてあるのだが、木は乾燥や、重みで変形していくから、これも時々補修しなければならない。寒冷地だから、すきま風が入りこまないよういつも気にしているところだが、ペンキの臭いが進入しているということは、隙間があるということで、また、新たな仕事ができてしまった。
・ペンキを塗り終わって、改めて周囲を一回りし、遠くから眺めてみると、少し茶色が濃くなって落ち着いた感じになった。日の当たらない北や西側の色が赤みがかって見えるのは、日焼けしていないせいなのだろうか。なかなかいい、としばし眺め、その後も、何度も見返している。ベランダの補修、塗装とあわせると100万円以上はかかる作業のようで、ずいぶん大きな仕事をしたという満足感を味わった。

forest47-3.jpg・今年の冬用の薪はたっぷりある。冬から春にかけて、たまたま湖畔で大量に伐採された木を見つけたからだ。まだ割ってないのが相当あって、来年の冬の分もかなりあるほどだが、東京の知人で庭師の仕事をしている人が、もっていくようにと大量の薪を提供してくれた。すでに割って、縄でくくってあるのだが、それを大学の帰りに少しずつ、車に乗せて運んでいる。もう積み上げるところがないし、今年は灯油が高騰しているから、例年よりも早く10月の中旬から薪ストーブを使い始めた。昼間もつけっぱなしにしているから、今のところ灯油ストーブはほとんど使っていない。そんなわけで、ペンキ塗りが終わった後は、薪割りが毎日の日課になっている。

・いつまでも暖かくて紅葉は遅れていたが、11月に入って最低気温が零度近くまでなったら、辺りの景色が急に黄色や赤に変わってきた。湖畔の紅葉の名所には観光バスが行列して混雑している。ライトアップもしているから、夜になっても人出は衰えない。近隣の別荘族も久しぶりににぎやかだ。ただし、紅葉もそろそろ終わりだから、今月末には、誰もいない静かな湖畔になるのだと思う。長い、しーんとした静寂の季節の始まりだ。

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