・ヴェトナムはずっと気になっていた国だった。高校生の時にヴェトナム反戦のフォークソングを歌ったりした頃からだから、もう半世紀近くになる。そのヴェトナムにはじめてやって来た。ホーチミン市の街を歩いても、今はもう、戦争の傷跡などはほとんどない。街はにぎやかで高層ビルができ、道路にはバイクが溢れている。で、旧南ヴェトナム政府の大統領府は観光客や地元の小中学生の見学でいっぱいだった。当時の大統領はアメリカの傀儡だったが、大統領府は豪華で、今でも当時のままで保存されている。豹の剥製や象の足や象牙などが飾られ、絨毯や壁画も贅を尽くしたものだった。屋上には北ヴェトナム軍がやって来たときに逃げ出すためのヘリコプターが今でも置かれたままだった。
・それにしてもホーチミン市は蒸し暑い。ここのところ日本も暖かくなったとは言え、30度を超える気温は体に堪える。けれども道路のバイクと同様に、市場は人でごった返し、衣料品やら食料品やらニセブランド品が所狭しと積み上げられている。今経済成長をしようとしている国のエネルギーは、街をちょっと歩いただけでも十分に感じられて、高揚した気持ちにならないこともない。ただし、おもしろがって気を取られていると、スリやひったくりに遭いかねないし、買い物や食事の際にはごまかされてしまう。日本人は格好のカモなのだという話を、現地のガイドさんから聞いた。
・今回の旅行は1週間と短いが、ホーチミンからフエ、ホイアン、ハノイとまわるからかなり慌ただしい。国内の移動もほとんど飛行機で、ほんの少しだけヴェトナムにふれたというだけで終わってしまうのかもしれない。けれども、最近出かけた韓国や台湾とは衣服や食事、街の景観、そして人柄など、あらゆるところで違いが見つけられる。
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unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。