2025年10月6日月曜日

CDがカビだらけ

cd1.jpg CDを買わなくなってもうずいぶんになる。と言ってダウンロードしているわけでもない。要するに、聴きたい音楽がほとんどなくなったのである。これまで良く聴いてきたミュージシャンの中には、亡くなってしまった人がかなりいるし、引退同然の人も多い。それに新しい人を探してなどといった気持ちもなくなっている。だからこのコラムに書くこともなくて困っているのである。

そのCDだが、一度データとしてパソコンやiPhoneに取り込んでしまえば、あまり聴くことはなかった。聴くのはパソコンであったり、iPhoneでイヤホンだったり、クルマのオーディオでiPodやSDカードだったりして、家のステレオで聴くことは稀だったからだ。そのCDをパートナーがBOSEで聴きはじめて、音飛びがすると言ってきた。CDを見ると、所々に白いカビが生えている。何枚か調べてみると、同じようにカビの生えたものが多かった。彼女は一枚ごときれいに拭いて聴いているのだが、全部をきれいにするのはとても無理である。何しろ、これまで買ったCDは千枚を超えるのである。

我が家は梅雨時になると家のあちこちにカビが生えて悩まされてきた。壁などはまめに拭いたり、布団を干したりしたのだが、CDにまでカビが生えるとは思わなかった。しょっちゅう聴いていればカビなどつかなかったのだろうが、何しろ取り込んでしまえば、後は棚に並べておくだけだったのだ。強力な除湿+加湿器を買ったおかげで、今年はほとんどカビが生えなかった。外は90%を超える湿度でも、家の中は70%台に収まっていたからだ。だからCDのカビはかなり古いということになる。

YouTubeを見ていると、しきりにプレミアムに契約しろと言ってくる、広告がなくなるし、音楽がただで聴けるようになるというのだが、契約する気はおこらない。確かに広告は邪魔だが、今流行っている音楽にはほとんど興味がないし、聴きたいものはほとんど持っているからだ。そう言えば最近YouTubeの広告がやたら多くなった。プレミアムにしなければもっともっと広告を増やしてやるぞという脅しのように思うのは僕だけではないだろう。そういう魂胆ならいっそう契約などするかと思う。

CDはもう無用なメディアになりつつある。そんな時代だが、逆にレコードの需要は増えているようだ。電子化した音と違って、レコードにはアナログ独自の良さがある。そんな再評価のようだ。我が家にも昔買ったLPレコードが百枚を超えるほどある。CDになった時にほとんど買い直して、レコードはほとんど聴かなくなっていたのだが、プレイヤーが壊れていて、今ではこれも無用の長物になっている。本棚の奥に閉まったままだからカビもすごいことになっているのだと思う。二つの部屋の壁に作った本棚にはやはり数千冊の本が積んであるが、これももうほとんど出して読むことはないだろう。

改めて眺め直してみれば、我が家にはほとんどいらないものばかりが並んでいる。衣服だって同じものばかり着ていて、よそゆき用や仕事用はほとんど着ないで吊るしたままなのである。それでもそれらを捨ててしまおうという気にはならないから困ったものだと思う。CDのカビをきっかけにして、あれこれ考えることは多かったが、考えただけでそのままになりそうである。

0 件のコメント:

コメントを投稿

unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。