2026年2月16日月曜日

Bob Dylan "Shadow Kingdom" Patti Smith "Horses"

dylan15.jpg 本当に久しぶりにCDを買った。ボブ・ディランの"Shadow Kingdom"は2021年に発売されたもので今まで気づかなかった。コロナ禍でコンサートができなくなった代わりにネットでライブ映像として配信されたもののようだ。曲目は初期の作品が多く、映画の『名もなき者』に似ているが、歌い方はずいぶん違っている。激しくではなく、穏やかで軽やかだ。シナトラやシャンソンを歌った時のような感じで、自分の持ち歌をアレンジし直している。

ディランは85歳になるが、今年ももちろん「ネバー・エンディング・ツアー」を続けている。さすがに新しい歌を集めたアルバムは5年ほど出ていないが、コンサートは死ぬまで続けるつもりなのかもしれない。古い歌でも新しいアレンジで歌い演奏する。その創造力には感心するばかりだ。

ところで肝心のライブ映像だが、YouTubeでは’Forever Young'しか見ることができない。DVDも手に入りにくいようだ。照明が暗く、タバコの煙が立ちこめる小さなクラブでのパフォーマンスだが、音と映像が合っていなかったりする。場所も曲によって違うようで、コンサートそのものではなく、ライブに見立てた作品といった趣向のようだ。

patti7.jpg パティ・スミスの "Horses" はデビュー・アルバムだが、その50周年を記念して再発売したものだ。僕はレコードでしか持っていなかったから買ったが、いくつか曲が追加されている。ニューヨーク・パンクの新星として登場してから半世紀も経ったのだが、このアルバムを最初に聞いた時の新鮮な印象は今でも覚えている。思えばこの時期にはパンクやレゲーといった新しい波が次々にやって来て、ルー・リードやスティング、あるいはジャクソン・ブラウン、やジェームス・テイラーといった若いミュージシャンがたくさん登場してきていた。

パティのデビューは29歳で遅咲きだが、それ以前にはむしろ詩人として知られていた。自作の詩を朗読する際にギターやピアノをバックにつけることから始まって、やがて歌うようになり、ドラムも加えた激しいパフォーマンスになった。そんな過程もまた独特で面白いと思った。だから、彼女の歌には歌うよりも語る、あるいは叫ぶといった場面が多い。

アルバム・ジャケットのパティは当然、29歳のものだが、最近の画像を見ると長い白髪姿の魔法使いのおばあさんのようだ。しかし、デビュー・アルバムの歌を最近でも歌っていて、その様子は50年前と変わらないほど溌剌としている。50周年に合わせて回顧録も発売されたようだが、彼女のデビューまでについてはすでに『ジャスト・キッズ』という回想録がある。実は偶然ちょっと前に読んでいて、次回ではその紹介をするつもりだった。

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unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。