2006年2月19日日曜日

スペインの風景


photo34-2.jpg photo34-1.jpg マドリードからAVEに乗ると、見えるのはオリーブ畑ばかり。これが延々と続く。乾いて痩せた大地。ところが、アンダルシアに入ると椰子やオレンジ。コルドバの街中には実をつけたオレンジの木がいっぱいある。しかし、酸っぱいのか、宗教的な理由なのか誰も食べない。

photo34-3.jpg photo34-4.jpg 大理石の山、というのを初めて見た。草も生えない荒れ山だが、切り出した石はつるつるに磨かれて神殿や宮殿になってきた。麓は牧草地になっているが、よく見ると、石や岩がごろごろとしている。オリーブの木が目立たなくなると、アーモンドの木。ちょうど白い花が満開だった。

photo34-6.jpg photo34-5.jpg 白壁に赤い屋根。すべての家が同じ色。統一性が作り出す風景の美しさだ。色は違っても、ヨーロッパでは珍しくない。こういう景色を見ると、つくづく、日本の街の雑多さと比較したくなる。個人主義と集団主義、個性と協調。発想の仕方がまるで逆なのだ。

ロンダという町は断崖絶壁の上にある。ケルト人が作った町だ。何より侵略されないことを重視して、生活の面倒さは我慢した。町から崖下を見下ろすと、そんなことがよくわかる。平地にできた町には必ず城壁がある。そこを境に旧市街が作られている。ケルトやフェニキアから始まって、ローマの支配を受け、イスラムとの攻防があり、スペイン市民戦争まで、数々の戦がくり返されてきた。教会や宮殿には、そんな様々な文化の融合が見られるが、人々のなかにはまた、それぞれの民族や国に対する独自性の自覚も強い。


photo34-7.jpg photo34-8.jpg たまたま、バルセロナで泊まったホテルの前の通りで大きなデモがあった。数十万人か、あるいは百万人を超えていたかもしれない。カタルーニャの独立を求めるデモだったようだ。スペイン市民戦争から70年たっても、まだ独立の意志を強くもっている。マドリードに対するバルセロナ、ここでは、サッカーは単なるスポーツではない。

photo34-9.jpg photo34-10.jpg セビリアでフラメンコを見た。放浪の民、ロマが作りだした音楽と踊りだ。流れ着いたさきざきで、その土地の音楽になじみ、それを独自なものに発展させた。踊っていた人たちがロマかどうかはわからない。ロマの多くは観光地で、観光客にお金をせびって暮らしているという。確かに、ぼくもあちこちで何度かまとわりつかれた。 


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unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。