1998年4月29日水曜日

インターネットで本を買ったら........

  • ぼくのホームページのリンク欄にはアメリカのシアトルにあるインターネット・ブック・ストアである Amazon / comを載せてている。実際、ぼくはすでに何度もメールで注文して、何冊もの本を手にしている。おもしろいことに税金がかからないから、必要なのは本の値段と郵送代だけである。もちろん支払いはカードで行う。メールでの注文とカードでの支払いは、最初は不安だったが、慣れればどうということはない。今までお世話になった本屋さんには申し訳ないが、今では、ほとんどの本をこの方法で手に入れるようになった。
  • 本は急ぐ場合には航空便で送ってもらう。その費用は一冊につき12.95$。ちょっと高いが早ければ注文してから一週間ほどで手元に届く。しかし、急がなければ船便にする。費用は一冊につき5.95$。これでも早ければ、一ヶ月ほどでやってくるから、本屋さんに注文するより早い。郵送にはもう一つ、その中間のものがある。レートは決済する時点のもので、何もマージンは取られない。これは洋書の取次店にとってはかなり脅威になる販売方法だと思う。実際 Amazon.com は成長率がけた外れで、インターネット・ビジネスでも代表的な成功例のようだ。
  • ところが、最近トラブルを経験した。去年の10月に注文した本が年末になっても届かない。ぼくは正月を過ぎた頃に、「本が届かない」とメールを送った。そうすると、「通常では4〜8週間だが、時には12週間かかる場合があるから、もう少し待ってくれ」という返事が来た。ところが、本は2月の末になってもやっては来ない。3月はじめに「すでに16週間経ったがまだ届かない。紛失してしまったのではないか」と再度メールを出した。すると、「同じ本を別便(航空)で送る」と言ってきた。やれやれと思ったが、それで解決ではなかった。
  • 何とその後十日程の間に、書籍小包が続けて二つ着いてしまったのだ。送り返すのは面倒だと思って知人にあたると、買ってもいいという人が現れた。で、こちらで処分するから、カードで二度目の分も引き落としてくれと書くと、「了解」の返事が来た。注文してから半年近くがすぎて、やっと片が付いた。
  • と書くと、何かものすごくスムーズに事が処理されたように思えるかもしれない。しかし、英語でメールを書くのは面倒だし、第一どんな書き方をしたら、納得しやすいのか、あるいは問題をややこしくしないで済むのか、はじめからわかっていたわけではない。日本人同士ならば、まず丁重なことばを並べ、それとなく曖昧に、といった書き方をしがちだが、相手がアメリカ人の場合なら、よけいなことは言わずに事実やこちらの意思をできるだけ具体的に書いたらいい。そんな忠告を友人からもらったが、やっぱり簡単ではなかった。
  • とは言え、この文章は、けっしてこんな買い方はやめましょうと忠告するために書いたのではない。インターネットは相手の顔が見えない。どこの誰だか、本当のところはよくわからない。だからこそ不安になるのだが、まただからこそ、お互いの誠実さが大事になるとも言える。
  • Amazon.com の対応はその点きわめて良心的で、誠意に満ちていた。ぼくは、生きた英語に接するいい機会だから、ぜひあなたも一冊買ってみてはどうですか、と勧めたくなった。本だけでなく、CDも売っているから、ぼくは、今度はCDも買ってみようかと思っている。日本で買うよりはるかに安いことは言うまでもないのだから。
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    unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。