仲良しモードというのは危険だ。甘えというのは「ある集団における一体感を楽しむ」ということだ。簡単には勝てない戦いが続く現場では、集団における一体感を楽しむのは罪悪となる。それは客観的な批評を排除し、敵との距離や戦略を曖昧にする。(32p.)
日本人初の快挙という言い方に代表される閉鎖性を嫌う若いスポーツ選手は増えていくだろうと思う。それは実によいことだ。実はスポーツに限らず、そういう、閉鎖性を実感として嫌う意識を持てなければ、この国に第二の復興の可能性はない。(79p.)
中田と現地ペルージャの日本マスコミとの対立は象徴的だ。中田は日本の文脈から個人として飛び出してしまった人間であり、現地マスコミは(メディアという言い方よりマスコミのほうが彼らをより表していると思う)日本的な集団の価値観の中にとどまっている。だから必ず衝突する。(218p.)
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unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。