・今年のメジャーリーグはなかなかおもしろかった。黒田、岩隈、ダルビッシュが好調で、3人そろって自責点のトップ5に入ったりしたから、先発の日には結果が気になった。レッドソックスでは田沢と上原がゲームの締めくくりにつかわれるようになったし、ブリュワーズの1番に定着した青木の奮闘ぶりなど、毎日チェックする選手の数が多かった。
・特に注目したのは岩隈と上原だ。二人とも剛速球を投げるわけではない。ストライク先行でバッターを追い込んで、フライやゴロで討ち取る。それに案外三線も多い。見ていて、なぜ打たれないのか不思議に思うほど、どうと言うことのないボールなのに、バッターは空振りしたり、打っても内野フライかゴロ。へえー、すごい!と感心するけど、何試合見ても、打たれない理由がわからないほどだった。
・他方でダルビッシュは力でねじ伏せる投球を見せる時もあれば、フォアボールを連発して長打を打たれることもあって、こちらは以前の松坂を見ているのと同じだった。たまに勢いがあるのは岩熊や上原にはないもので、力があることはすぐわかるのだが、メンタル面がすぐに投球に現れるから、見ていられなくなって辞めてしまうことも多かった。
・NHKの中継は今年もやっぱりヤンキースとレンジャーズ中心で、岩隈が投げる試合を放送するようになったのは、彼が好投を続けたシーズン後半で、黒田やダルビッシュが出なくて岩隈が投げてる日でも、中継やヤンキースやレンジャーズということもあった。イチローは出たり出なかったりだから、今さらながらにNHKの中継方針には疑問を持った。
・青木が所属するブリュワーズの試合は、いったい何回中継しただろうか。彼は1番バッターとしてチームの牽引役だった。4番のブラウンが薬物問題で今シーズンの出場が停止されたこともあって、チームは負け越しているが、青木は3割を超えて打つ時期もあって、ネットでチェックしながら、中継したらいいのにと思うことが何度もあった。
・まったく無視されていたのは松坂だろう。トミー・ジョン手術からの回復時期で、今年はインディアンスのマイナーで投げていて、8月下旬にメッツに移籍した。マイナーで好投しての移籍で、最初はやっぱり乱調で、ニューヨークのメディアにはぼろくそに批判された。しかし、3試合目から変身して、以降は安定した投球をしている。おもしろいのはダルビッシュではなく岩隈に通じる投球をして好投している点で、この調子が継続できるなら、来年の松坂は大活躍するかもしれないと思った。
・シーズンが終わって、これからポスト・シーズンになる。一番の注目は上原と田沢のいるレッドソックスだろう。去年はチームが崩壊するほどメタメタだったのに、今年は見違えるような強さで、しかも、大金をはたいて取った選手がいるわけではないから、監督やコーチの手腕やGMのチーム作りのうまさの結果だと言えるのかもしれない。レッドソックスがワールドシリーズまで勝ち進んだら、見ずに入られなくなる。
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unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。