2023年12月25日月曜日

運転免許証更新の認知テストを受けた

 

75歳を過ぎると運転免許証の更新には、高齢者講習だけでなく、認知症テストが義務化されている。このテストを受け、高齢者講習に行った後で、やっと免許証の更新手続きに行けるのだから、何とも手間のかかる話である。老人にこんな手間をかけさせるのは、いやなら運転を止めなさいと言っているのと同じではないか。そんな文句を言いながら、認知症テストに出向いた。費用は1500円で、この後の講習にも7000円がかかる。もちろん免許証の更新にも費用がかかるから、出費という面でも決して少なくない額である。
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テストの形式は3種類だった。暗記力を試すために16枚のイラストを見せて、その後でどれだけ覚えているかを問うものが一番大きな問題で、後は今日が何年何月何日で、今何時何分かを問うもの、それに1から9の数字を並べた乱数表の数字二つに印をつけろというものだった。配点は記憶力が80点で「何年~」を問うものが20点。乱数表は点とは関係なかったから、暗記したことを忘れさせる魂胆だったのだろう。

僕はあらかじめYouTubeで予習をしていたから、85点から90点ぐらいを取った。周囲を見渡すと、4つや5つしか埋まっていない人もいたが、受けた全員が合格した。合格点は36点で、「年月~」が20点だから、記憶力は16点取ればいいのである。しかも「年月~」については事前確認もしたのである。各自の点数については教えてくれなかったから、どこまで厳密に採点したのか怪しいな、という気になった。

そもそも、自動車を運転するためになぜ、イラストを16枚も一気に覚える必要があるのか。僕にはまったくわからない。しかも、16枚中4枚を覚えていれば合格というのだから、老人をバカにするのもいい加減にしろと言いたくなった。高齢になれば事故を起こす危険性が増えるからというのであれば、もっと適切な検査があるはずなのである。それに認知能力の衰えを知る必要は運転にかぎらないから、どこの自治体でもやっている高齢者の健康診断の中に組み込めばいいのである。

運転免許証の更新には以前からうさんくさいところがあった。「安全協会」にお金を納めることを誰もが素直にやっているが、僕は最初に強制的に払わされて以後、一度も払っていない。以前は名前などの記入を和文タイプでやる費用と一緒だったから、免許証に手書きで記入したこともあった。そもそも集めた金が何に使われているのかが不確かで、批判をされるようになってやっと、払わなくてもいやな顔をされなくなったのである。その意味で、高齢者の認知テストは、教習所の収入増を狙ったもので、どうせ政治家が介入していることだろうと疑いたくなった。

今回、高齢者の免許証更新には他にもハードルがあることに気がついた。信号無視や横断歩道での停止といった比較的軽度の違反でも、試験場での運転技術の検査が義務づけられているのである。うっかりで捕まったら、さらに厄介なことになる。自分で運転しなければ生活できないところに住んでいて、クルマに乗ることはまだまだ必要だから、それを肝に銘じた経験だった。

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