2000年7月10日月曜日

掲示板を作ろうかな?

  • 東経大に移ってから、見知らぬ人からのメールが少なくなった。アクセス数は、1日に100を越えるようになっている。多くの人が訪ねてくれているはずだが、反応がほとんどない。さまざまなダイレクト・メールがごそっと入るようになったのとは対照的で、ちょっと残念な気がしている。
  • 理由はよくわからない。はじめの頃は、こんなHPがあるなんて、という反応が多かったから、HPが珍しいもの、新鮮なものではなくなったということなのかもしれない。たとえば、中学や高校の先生からのメールというのは、ほとんどこなくなった。もっともこれについては、関西から東京に移ったせいかな、という気もしている。大学の後輩だったとか、生徒にあなたの大学に行くことを薦めたといった話が多かったからだ。
  • いずれにしても、アクセス数ばかり増えて反応がないのは、あまり喜ばしいことではない。で、掲示板でも置こうかな、と思い始めている。ただし、僕は掲示板のやりとりはあまり好きではない。どれを見ても携帯の延長で、しょうもない内容が多い。気の合う仲間や友達であることの確認などはやりたくもない。それに、人生相談などを持ちこまれるのもやっかいだ。だから、無用と思っていたのだが、ぼくのHPについての反応だけと断って載せてみようかなどと考えている。
  • 反応が少ないことについて、ある学生に聞いてみたら、「先生のHPに感想を書くのは、ちょっとハードルが高くて気が引ける」と言われてしまった。そんなに難しいことを書いているつもりはないし、きちっとした感想でなければだめ、などと断ってもいないのだが、気楽には書きにくいのかもしれない。よその大学の学生から匿名で安直な質問やお願いなどがあると、腹が立って、お小言の返事を送り返したりするし、そんなことをこの場でも書いたりしているから、確かに敷居は高いのだろう。ちょっと反省という気もするが、しかし、だからといっていい顔も、迎合もしたくはない。なかなか難しいところだと思う。
  • 以前にも書いたが、実はぼくが一番ほしいメールは高校生からのものだ。行きたい大学を決めるのにインターネットを活用する。そんな学生が増えるのではと思っていたのだが、いつまでたっても全然こない。大学案内が段ボールで来たりするから、その必要はないのかもしれないが、しかし、大学案内には具体的な内容がほとんどない。あってもいいことばかり紹介されているから、有効な資料とは思えない。大学の先生が必ずしもHPを出しているわけではないし、その増え方も遅々としたものだが、それでも、役に立ちそうなHPはかなりあるはずだ。
  • 今年の新入生のゼミでHPを作った。半期のクラスだから、とりあえず数頁ほどを大学のサーバーに載せる。そこまでがやっとだった。学生たちは朝1時限の授業にもかかわらず、開始時間にはほとんどが集まって、楽しそうにやっていた。HTMLの基本を教えてページを作らせると、学生たちは、背景の色合いや文字の形、それにページを移動させるボタンなどが指示通りになることに歓声を上げて喜ぶ。その新鮮な感動は、教える者にとってもまた、大きなやりがいになった。
  • しかし、それは学生たちが、大学にやってくるまでにインターネットはもちろん、パソコンにさわりもしていないことを意味している。IT革命などと言うけれど、これが現在の高校までの教育の現状である。何年たってもまるで改善されていない。中国や韓国の熱の入れ方を耳にすると、数年先には日本はとんでもなく遅れた状況になって、世界から取り残されるのではと思ってしまう。
  • 話がちょっと脇道にずれた。今回のテーマは掲示板である。携帯電話と違ってインターネットは見ず知らずの人との出会いやコミュニケーションを基本にしている。それによって広がる世界を有効に活用すること。うまく使えば掲示板が果たす役割は大きいはずだ。ぼくはよく野茂投手のファンが集まる掲示板を覗いている。彼は今年不運続きで、ファンは一様にいらいらしている。しかし、彼の活躍を待ち望むという気持ちを共有しているせいか、議論をしあっていてもお互いに対する気配りが感じられて、とても好感が持てる。匿名をいいことに無責任でがらの悪い発言をする掲示板も目立つが、これはHP作成者のポリシーでコントロールできるのではないかと思う。
  • いずれにしてもインターネットは新しいコミュニケーションの道具なのだから、ルールや礼儀をみんなで作り上げていく発想がなければ、言いたい放題の無責任な場か、馴れ合いの関係になってしまう。そのあたりも掲示板をつくって考えてみようか、などと思っているが、それではやっぱりハードルが高くて、誰も書き込みなどはしないのかもしれない・
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    unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。