1999年3月24日水曜日

バイクで京都から東京まで

 

  • 3月18日に京都から東京までバイクで行った。4月から2泊3日の東京暮らしがはじまるので、バイクをその足代わりにするためだ。運送屋さんに頼もうか、誰かに乗っていってもらおうか迷ったが、思いきって走ってみることにした。長距離のツーリングは久しぶりだし、中央高速道路をバイクで走るのははじめてである。しかも1週間前から気にしていた天気予報はずっと「雨」、不安でいっぱいだった。
  • 前日の17日に天気予報が晴れに変わった。しかし日替わりの予報で安心できず、今日行ってしまおうかと思ったが、教職員有志が送別会を開いてくれるという。出ないわけには行かなかった。暖かくて明るい天気が何とも恨めしかった。と思いつつ、家に帰ったら午前様だった。
  • 7時前に起床すると、雲一つない天気。8時に出発。京都南インターから名神に乗ると、かなりの交通量、ほとんど数珠繋ぎで80kmほどのだらだらとした走りではじまる。バイクは車と違ってエンジンを高速で回転させる。80kmだと5000回転、90kmで5500回転、100kmで6000回転と10km速くすると500回転づつ上がる。久しぶりの高速運転だから、100kmを超えたあたりでしはじめるエンジン音に何となく不安を感じる。風圧も、段違いに強く感じる。先は長いからゆっくり行こうと思うが、トラックや軽自動車の後ろにつくと、ついつい追い越してしまいたくなる。強気と弱気、不安と快感。
  • 栗東、彦根、関ケ原と次第に交通量が少なくなって、流れが100kmに近くなる。路肩にバイクを止めて伊吹山をビデオで写す。だんだん慣れてきたところで養老SAでの最初の休憩。温かい珈琲を一杯。大垣、岐阜、一宮、そして小牧。ここで中央高速に入る。
  • ぼくは車で東京に行くときにはほとんど中央高速を利用する。交通量が少ないし、何より景色が全然違う。多治見、木曽(中津川)、恵那山トンネル(8500mほど)を10分弱で抜けると飯田の町と南アルプスが見える。車の時は120〜30kmほどでクルージングするから、制限速度80kmの中央高速では監視カメラの場所を気にしないわけにはいかないが、バイクで100kmならその心配もない。第一、バイクのナンバー・プレートは後ろだけだから、捕まらないのではないか?そんなことを考えると、ついついスピードを出したくなってしまう。6000回転のエンジン音に慣れると、次は7000回転。珈琲が効いたせいか恵那、駒ケ根と続けて止まる。ついでにガソリンの補給と昼食。500kmの行程のちょうど半分を走って11時半。ここまで3時間半である。


  • 名神高速道路京都南インターチェンジ

    北陸道分岐点から伊吹山

    駒ケ根SAから駒ケ岳を望む↑
    駒ケ岳と中央アルプス↓


  • 高遠、辰野、諏訪湖。両脇に山脈が迫るこのあたりの風景が、ぼくは大好きだ。フォーク・シンガーの三浦久さんがこのあたりの短大で教えている。小淵沢に来ると左に八ケ岳、右に甲斐駒ケ岳、そして真ん中に富士山が見える。下り坂で気がつくと速度は120km、走りはじめの不安感や慎重さは、もうすっかり忘れてしまっていた。しかし、肩が凝り、お尻が痛くなりはじめた。また路肩に止めて八ケ岳と甲斐駒ケ岳をビデオに撮る。うっすら霞がかかって甲斐駒ケ岳はよく見えないが、それもまたなかなかいい。
  • 韮崎、甲府。甲府南インターで降りて上九一色村から精進湖へ向かう。暖かくて防寒用のパンツを脱いだのだが、山登りをするうちに足下が冷えてくる。峠のトンネルを超えると、精進湖と富士山。ここのところいつ来ても天気が良くて富士山がよく見える。西湖、河口湖。富士山と河口湖を背景にバイクをビデオにおさめた。関係ないけど井上陽水の「ドレミのため息」
    ♪〜根室の空を飛んだり
    西湖で富士を見てたり
    目黒へ迷い込んだり
    馬込に電話をかけたり


  • 八ケ岳↑
    甲斐駒ケ岳方面↓

  • 再び高速に乗る。河口湖インターで時間は1時半。道はほとんど下りばかり、スピードが出るが風が強くなって、横風に吹かれることがたびたび。それに肩の凝りやお尻の痛さがいっそう気になってくる。
  • 京都を出てから一度もバイクを抜いたり抜かされたりしたことがなかったが、河口湖から八王子までは何台にも出会った。アメリカンスタイル、レーサー・レプリカ。横風もどこ吹く風ですっ飛ばしていってしまった。ぼくはゴールの見えた残りの行程を踏みしめるようにゆっくりと走る。談合坂、小仏トンネル、そして八王子、ここからは首都高速で、調布インターでゴールイン。時間は2時半、全行程6時間半のツーリングだった。
  • ところで、使ったガソリンは23リットル、燃費は22km/L。バイクとしては高燃費とは言えないが車に比べたらざっと半分。しかし、高速料金は軽自動車と一緒だから1割ほどしか安くはない。一人しか乗れないのにこの料金はどう考えても不当だ。平日に乗る人が少ないのは当たり前とはいえ、高速道路にバイクが少ないのはそのせいかもしれないと思った。


  • 愛車、河口湖、そして富士山

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    unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。