2014年5月5日月曜日

テレビよりラジオ

・テレビはおもしろくないし、見ていて不愉快になったり、けしからんと思ったりすることが少なくない。ずいぶん前から言っていることだが、最近は特にひどい。NHKは唯一見ていた7時のニュースでさえも見なくなった。民放は2局しか見えないが、よくもまあ、毎日毎日、タレントを集めたバラエティばかりやっているものだと呆れてしまう。

・だからあまり見ないのだが、その代わりにラジオを聞く時間が多くなった。と言っても、我が家で聞けるラジオは限られていて、InterFMのバラカン・モーニングぐらいだ。東京でもカーラジオでは聞きにくいのに、我が家では鮮明に聞こえるから不思議だが、かかる音楽はもちろん、話題についても、彼とは興味や関心について、共有できる部分が多いと思っている。

・FMはほかにいくつか入るのだが、どれもおもしろい番組はほとんどない。中波はまったく入らないから、InterFMに固定したままだが、朝以外につけることはほとんどない。代わりに聞いているのは、YouTubeで探して登録したラジオ番組である。TBSラジオの「荒川強啓デイキャッチ」「荻上チキsession22」、文化放送「大竹まことのゴールデンラジオ」、それにMBS「報道するラジオ」といったものだ。

・どの番組にも共通しているのは、時事的なテーマについて、フリーのジャーナリスト(青木理、神保哲生など)や研究者(金子勝、宮台慎司など)をレギュラーにしていて、テレビや新聞では見えてこない側面や視点に目を向けていることだ。このような役割については、もちろん、ネット自体のなかにもいくつもの発信局があって、「デモクラテレビ」や「ビデオニュース」は頻繁にチェックしている。

・こういったルートで伝わってくることは、新聞やテレビとはずいぶん違っている。たとえば、来日したオバマ米大統領の発言や、共同声明について、新聞やテレビは日米の同盟関係の強さや尖閣諸島が安保保証の領域であるという発言を強調したが、実際には、中韓との関係の改善を強調し、安倍首相には言動に対して慎むよう釘を刺してもいる。それはホワイトハウスが発表した公式文書にも載っているのに、日本の新聞やテレビは、まったく無視したり、表現を和らげたりしている。

・小保方とSTAP細胞の問題や韓国のフェリー沈没は呆れるほど取り上げるのに、福島原発の現状や沖縄の基地問題については小さくしか扱わない。原発の再稼働には、事故が起きたときの避難などが、どこでも何の対策もできていないのに、そのことを問題視するメディアがほとんどない。そんな傾向は、消費税の増税やリニア新幹線の着工にまつわる問題など、枚挙にいとまがないほどである。

・マスメディアのこれほどにひどい状況について、そのことを批判する声はネットを通してしか聞こえてこないのだが、ラジオのなかにまだ、聞くに値する番組がわずかに残っている。それらをネットに乗せることは大事だし、ありがたいと思う。

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