2014年10月20日月曜日

 

去年は上原、今年は青木

・メジャーリーグのプレイオフが始まってから、野球に釘付けになっている。見ているのは青木宣親選手が所属するカンザスシティ・ロイヤルズだ。地区優勝を逃してワイルドカード争いから始まって、ついにアメリカンリーグのチャンピオンまで勝ち続けてきた。青木選手は2番バッターとして、右翼手として、打って守って走っての活躍である。去年の上原や田沢選手が活躍してチャンピオンになったのに続いて、今年は青木がワールドシリーズにやってきた。

・メジャーリーグの中継はNHKがやっている。で、通常の放送はダルビッシュや黒田といった投手が先発した試合か、イチロー優先だから、去年もレッドソックスの中継は、優勝がかかった試合あたりからだった。今年は田中がヤンキースに入って活躍したから、中継はヤンキースばかりだったように思う。ぼくは、あまり熱心に見る気にはなれなかった。

・今年のレッドソックスは去年とは違って負けてばかりのチームになって、後半になると上原自身も不調になった。田中もダルビッシュも故障を理由に投げなくなったから、今シーズンはもう終わりと思っていたのだが、8月の末ぐらいからカンザスシティの青木が気になりはじめた。彼も前半は本調子ではなく、故障もしたのだが、熾烈な優勝争いをした9月には、4割近い打率を残してチームを牽引した。とは言え、もちろん、生中継を見たわけではない。NHKが優勝争いとは関係なしに、ヤンキースの試合を中心に中継し続けたからだ。

・カンザスシティは大事なところで勝てなくて地区優勝を逃したが、青木はシカゴ戦で13打数で11安打と固め打ちして打率を2分もあげて、最終的には0.285の成績を残した。ヤクルトからミルウォーキーに移って3年目で、毎年同様の成績を残してきたのだが、日本ではほとんど話題にならなかったように思う。それがプレイオフが始まってから、急に注目されはじめた。

・カンザスシティは29年も優勝から見放されたチームで、街自体も田舎の小都市だから、お荷物球団だと言われてきた。しかし、メジャーリーグは弱いチームから新人を採ることができるシステムが徹底しているから、しっかり育てれば強いチームに変身することは可能だ。力をつけた有望選手を強豪チームに売って収入を稼ぐということをしなければ、数年でチームを立て直すことはできるのだが、カンザスシティが本気になってチーム強化に努めたのはここ10年ほどのことのようだ。

・だから、チームの主力はほとんどが20代で、今年は優勝の可能性があるというので青木選手をミルウォーキーからトレードで獲得した。1番バッターを務めてきたが、それだけではなく、若い選手を引っ張るリーダー的な役割も担わされてきた。そのチームが、プレイオフでオークランドに逆転勝利してから、ロサンジェルスとボルチモアをスイープして、8連勝と神がかり的な強さを見せている。

・足の速い選手を揃えて盗塁で相手を攪乱し、鉄壁の守備と強力な抑え投手で、逃げ切ってしまう。そんな試合ぶりにプラスして、レギュラー・シーズンにはなかったホームランで勝つ試合もいくつかあった。今週からはいよいよワールドシリーズがはじまる。相手はサンフランシスコで、このチームもワイルドカードから勝ち上がって、勢いに乗っている。

・僕はサンフランシスコが一番好きなチームだが、今年はカンザスシティを応援することにしている。去年の上原選手のように、青木選手の活躍を楽しみに、今週は朝からテレビ観戦を決めこんでいる。

0 件のコメント:

コメントを投稿

unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。