2021年8月2日月曜日

自転車ロードレースだけ観た

 

・ テレビがオリンピック一色になって、見るものがなくなった。毎日楽しみにしていたMLBの試合をNHKは中継しないから、スマホをテレビに接続してAbemaTVやYouTubeで見ている。今日はどっちで見るか、見られるか。試合が始まるとあれこれ試さなければならないから、オリンピックが邪魔で仕方がない。もともと興味のない種目で日本がいくら金メダルを取っても、そんなことには興味も関心もない。大騒ぎしているだろうテレビなどは、見る気にもならない。それにしても、エンジェルスは弱いが、大谷は打って、投げて、走ってと孤軍奮闘の活躍だ。このまま行けば間違いなくMVPだろう。試合中も大谷が出ると「MVP!、MVP!」の大合唱になる。

roadbike2.jpg ・ オリンピックは観ないと書いたが、一種目だけ観たものがある。男女の自転車ロードレースで、両方とも、ネットで長時間つきあった。レース自体は単調だが、マラソンとは違って面白いシーンもあった。何よりスタート地点の武蔵の森公園は実家の近くで、周囲の道は熟知しているし、道志から山中湖、篭坂峠を下って富士山に登り、富士スピードウェイに至るコースも、車では何度も走っていて、わかっていた。山中湖は自転車で1周したこともあった。

・コースの全長は男子が244kmで女子が147km、獲得標高は男子が4865mで女子は2692m。この距離と大半が登り坂のコースを男子は6時間、女子は4時間ほどで走った。僕は平坦な道をおよそ30km弱で1時間ほど走るのを日課にしているから、レースがどれほどの早さで走っているかがよく分かった。平坦な道なら50km、登り坂でも30km、下り坂になると80kmを超えるスピードを出すのだから驚いてしまう。しかも連日の酷暑で山中湖だって30度近くあったはずだ。熱中症になって倒れる選手がいなかったのが不思議なくらいの過酷なレースだったと思う。

roadbike1.jpg・ロードレースは個人競技だが、複数の選手が参加する国では、それぞれに役割が与えられている。強い国は最高5人まで参加できるから、一人は、水や食料の調達と配布役になって、集団の中を行ったり来たりする。あるいはエースに何かあって遅れたりすれば、風よけになって先導して集団に追いつけるようにする選手もいる。オランダは、そうやってサポートされた女子選手が銀メダルを獲得した。ツールド・フランスでもそうだが、ロードレースには役割分担を徹底させた団体競技という性格が強くある。

・もうひとつ、6時間も休まずに走り続けていれば生理的欲求もあるはずだ。今回代表で参加し、35位で完走した新城選手が、走りながらしちゃうんだという話をしていたことがある。タイツの脇からちょっと出してするから、自分だけでなく周りの選手にも飛沫がかかる。皆やるから気にしないんだと笑っていたのが印象的だった。さて今回はどうか。そんなことも気にしながら観ていたのだが、そういう行為に及んでいる選手は見つからなかった。さて女子は………。いや、やめておこう。

・ところで、今回のコースの最大の難所は富士スピードウェイから三国峠に登る道で、平均斜度が10%で最大では20%を超えるところもある。7キロほどの道で500mも上がるから、車で走ってもアクセルを強く踏む必要があるし、下る時にはエンジンブレーキを利かせないと危なく感じる道でもある。道路にはすべり止めのドーナツ状の穴があいている。そんな道を先頭の選手は平地でも走るように登っていった。すでに東京から200km近く走ってきて、なおこの元気さは人間離れしていると思ったが、多くの選手は3週間に及んだツールド・フランスを終えて、すぐに日本に来ているのだった。

・プロ選手の強靭さと過酷なスケジュールを改めて知ることになったが、女子は数学を専門にする研究者でもあるオーストリアのアマ選手が優勝した。スタートしてすぐに飛び出して、そのままゴールまで先行したのだが、プロのレースでは、ありえないことのようだった。彼女にはもちろん、サポート役もついていなかった。2位になったオランダの選手はゴールするまで優勝したと思っていたようだ。他の大きなレースでは使われるコーチからの無線連絡が禁止されていた結果で、それも面白いと思った。

・テレビ中継がなかったせいか、沿道には大勢の観客がいた。特に府中の大国魂神社周辺は大混雑だったようだ。テレビや新聞には批判の声が多く上がったようだが、オリンピックを強行しておいて、見に行くなというのは、主催者の身勝手というものだろう。それで感染者が増えるのなら、それは主催者にこそ責任がある。メディアから聞こえる批判は、責任逃れの言い分でしかないのである。もっとも僕は、ワクチン接種をしていないから、人混みには出かけない。

0 件のコメント:

コメントを投稿

unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。