2023年1月30日月曜日

デヴィッド・クロスビーについて

 
csn1.jpg" デヴィッド・クロスビーが死んだ。81歳だが、心臓を病んで、闘病生活をしていたようだ。彼はスーパー・スターではないし、派手な目立つミュージシャンでもなかった。けれども、僕にとってはロック音楽に興味を持つきっかけになった大事な人だった。ボブ・ディランの「ミスター・タンブリンマン」は、僕にとってギターを覚え、コピーして歌った初めての曲だが、最初に耳にしたのは、ザ・バーズのカバーだった。クロスビーはそのバンドの一員でサイド・ギターとテナー・コーラスを担当していた。リーダはロジャー・マッギンでザ・バーズはあくまで彼のバンドだった。

csn2.jpg" 1965年に結成され、いくつものヒット曲を産んだザ・バーズは68年に解散し、クロスビーはすぐに元バッファロー・スプリングフィールドのスティーブン・スティルス、元ホリーズのグラハム・ナッシュとそれぞれの名前を並べた「クロスビー・スティルス&ナッシュ」を結成した。時にニール・ヤングも参加して「CSN&Y」として活動し、”Teach Your Children"などのヒット曲をいくつも出している。ちなみにこの曲には中山ラビの「子供にはこう言ってやんな」と題したカバーがあって、コンサートでは必ず歌う曲だった。

クロスビーは長年薬物中毒に冒されていて80年代から90年代にかけては目立った音楽活動はしていない。ほとんど忘れられた存在で、時折誰かのコンサートにゲスト出演すると、そのやつれた姿が哀れなほどだったが、2000年以降には復活して、息子とバンドを組んだり、スティルスやナッシュと一緒になって音楽活動をするようになった。ただし、この時期に発表された彼の作品については、僕はほとんど知らない。

それにしても、次々と馴染みのミュージシャンが死んでゆく。日本ではもうロックやフォークは古いと思われているから、若い人たちにはまったく馴染みのない人たちだろうと思う。しかし、クロスビーは1年前までステージに出ていて、若いミュージシャンたちには敬愛されていたようだ。ネットには彼の死に際して、多くの記事があがっている。地味な存在だが、亡くなって見ると大きな人だった。僕自身のことも含めて、あらためてそう思った。

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unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。