・今年から薪を買うようになってチェーンソーを酷使したせいか、壊れてしまった。エンジンのスイッチが効かなくなったのだが、修理に出さずに買い換えることにした。小型の機種だったから、太くて堅い木だと切るのに一苦労で、最近では、息も絶え絶えという感じになることも多かったからだ。これまで使っていたのはRyobiで、排気量は33ccで切断面の長さは350mmだったが、新しいのはHusqvarnaで、45ccで450mmある。重さも3.4kgから4.8kgとかなり大きく重いものになった。切断面の長さの違いは右の画像の通りである。
・さっそく組み立てて試運転をした。音の大きさや振動にさほどの違いは感じなかったが、切れ味の違いにはびっくりした。チェーンが新しいということもあるが、飛び散る木屑の大きさが違うし、それが足にあたると痛いほどで、一本の太い木を5等分に玉切りするのも、あっけないほどに簡単だった。来冬に向けて9立米の木を買い、Ryobiで7立米ほどを玉切りにして、斧で4等分から8等分に割ってきた。力もいるし、汗もかく。チェーンソーの負担も気にして、少しずつやってきたのだが、Husqvaranaを使った残り2立米の作業はあっけないほどに簡単だった。こうなると、もっともっと使いたいのだが、購入した薪は切り終わったから、この後使う機会はあまりない。
・もちろん、Ryobiにだって、大型のチェーンソーはあるし、Husqvarnaにももっと小さなものがある。だから、この二つを並べて、それをチェーンソーの能力差だということはできない。実際に、同程度の排気量や切断面の大きさであれば、値段的にもそれほど違いがあるわけではない。ではなぜ、Husqvaranaにしたのか。それは、木の伐採作業を見かけたときに使われていたのが、多くHusqvaranaだったし、話を聞くと、これこそホンモノという返事が、また多く返ってきたからだ。僕が買ったRyobiはホームセンターの特価品で、定価の半額とは言え、三万円近くもしたものだから、僕にとっては大きな買い物だったのだが、本職の人にはオモチャ扱いされてしまって、ちょっぴり悔しい思いをしたのだった。
・道具は要するに、用が足せればいいのだが、どんな世界にもブランドはあって、それを信奉する人たちがいる。そして、素人ほど、根拠も必要もないままにブランドに憧れがちになる。チェーンソーは頻繁に、チェーンの刃研ぎをする必要がある。使い終わったあとに必ずすべきことなのだが、くたびれた後にはどうしても面倒になるし、なかなか難しくて、かえって切れ味が悪くなったりもする。まっすぐに切れずに勝手に曲がってしまうようになって、研ぎ直しをしたことも何度もあった。だから、道具だけいいものをそろえてもしょうがない、と思っていたのだが、壊れてしまうとすぐに、Husqvarnaのことが頭をよぎった。
・チェーンソーを使い始めて、もう10年になる。使うのも手入れも、少しはうまくなったと思う。それに、木を買い続けるのであれば、毎年、太くて堅い木を大量に切らなければならない。ネットで探すと、メーカーは他にもたくさんあって、排気量や切断面などによって、たくさんの機種ががあることに気がついた。もちろん値段もさまざまで、中には数十万円もするものもある。僕の買ったHusqvarnaは値段的には下から数えてすぐといった程度だが、それでも7万円ほどもするものだ。手入れを怠らずに、長い間大事に使おうと思っている。
・ところでストーブだが、今年は5月3日が焚きおさめになりそうだ。切って割って干している薪を使う半年先まで、ゆっくり休んでもらおうと、煤払いをしてワックス磨きをした。これもDutchwestというストーブのブランド品だが、家を購入した時にはすでに据えつけられていた。使い始めて10年で据えつけられてからは20年になる。おそらく、これから10年、あるいは20年と使い続けるものなのだろうと思う。