・K's工房の個展につきあって京都に5日ほど滞在した。一年おきにやっている個展で時期も同じはずだが、今年はまだ桜が咲いていなかった。と言うより、銀閣寺の桜の蕾もまだ堅く、4月にならないと開花しない様子だった。北風が吹いて真冬の寒さだったから、自転車に乗っても震えるほどだった。
・河口湖から京都へは中央道を使った。前日の雨で富士山はもちろん、南アルプスや八ヶ岳も真っ白だった。中央道から名神への道を走るのは2年ぶりだ。瀬田から大津までが工事渋滞だったので京滋バイパスから大山崎まで行くことにした。住んでいた天王山の麓にあるマンションを訪ねてみるためだったが、ジャンクションの複雑さに戸惑い、降りた後も、新しくできた道に行き先を見失ってしまった。京都と大阪の境目で、鴨川や木津川が合流して淀川になる、竹林も多くてのどかな地だったが、その変わりように驚いてしまった。
・京都には25年住んで六回ほど引っ越しをした。その一つ一つを訪ねてみたが、変わらないところ、すでになくなっているところなどさまざまだった。碁盤の目の中に入れば、京都は昔ながらという感じがする。しかし、あるはずの店がなかったり、ひっそりとしていた神社に大きな駐車場ができて、観光バスが並んでいたりもした。何より外国人の観光客が多い。個展の会場は銀閣寺だから、レンタルの着物に蛇の目傘姿なんていう人もいるし、人力車が大活躍だった。いやはや、大変なことになったものだ。
・個展会場の「ArtLife」は賑やかな通りから一筋入ったところにある。喧噪が嘘のように静かで、観光客は誰も来ない。ここからは大文字山がすぐ目の前に見える。個展は3日間だけだったが、連日懐かしい人たちが訪れて、近況などを話し、作品を買っていただいた。当然だが平均年齢も高くなって、敬老乗車証を持つ人が多かった。京都では70歳になると市内のバスや地下鉄が無料になる乗車証がもらえる。だから市内なら、どこにでもただで行ける。町中でお年寄りが目立つのは、たぶんそのせいだろう。
・寒いとは言えずっと天気はよかったが、最終日は午後から雨が降り始めた。搬出作業を終えて、手伝ってもらった人たちと食事をしてホテルへ。毎晩のように懐かしい人たちと出会い、食事をして、中身の濃い数日間を過ごした。で、帰宅の途についたのだが、河口湖は季節外れのどか雪で、途中の山中湖では20cmもの積雪だった。幸い我が家の雪は5cm程度だったから、荷物を運び入れる前に雪かきということにはならなかった。やれやれ。
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unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。