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・皇室典範のとんでもない改悪にはうんざりした。宮家に養子をというのは麻生の魂胆ではとか、安部から始まって自民党の右派は平成も令和も天皇が嫌いなんだとか、いろいろな理由が飛び交った。世論は次の天皇として愛子親王を推すのが7割を超えているが、天皇は男系でなければダメだというアナクロニズムが大手を振っている。愛子親王が天皇になったら結婚相手がいなくなるなどという中曽根のとんでも発言もあって、天皇陛下はさぞ立腹されているだろうなと思った。しかし政治的な発言を制限されているから、皇室典範については国民の総意を基にしてほしいというのが精いっぱいのところだったが、それも無視された。 ・日本国憲法の第一条は「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。 」と定めている。以下8条までが天皇や皇室に関するものであって、次の9条が戦争の放棄と戦力及び交戦権の否認と続くのである。だからこそ歴代の天皇は、何より憲法を大事にし、平和であること第一にすると発言されてきた。とりわけ平成天皇は太平洋戦争の激戦地をいくつも訪問され、戦没者の慰霊をされてきた。令和の今上天皇もその意思を継いで発言し行動されているのだが、高市政権はそんな天皇に真っ向から反対するかのようである。大体彼女は首相でありながら、自分が生まれる前のことについては、責任がないとまで言い放っているのである。
・国分功一郎の『天皇への敗北』(新潮新書)は憲法を巡る安部政権と平成天皇との関係について論じている。日本の戦後は憲法の制定から始まっている。それは民主主義と立憲主義、そして何より平和主義に基づくもので、天皇はそこに国民統合の象徴として位置づけられている。民主主義は時の政権を選挙によって選ぶという行為に代表されるが、その権力はあくまで憲法が定める所から逸脱してはいけないとする立憲主義の制約を受けている。・この平和主義と立憲主義を批判して改憲をめざそうとしたのが安部政権だが、平成天皇はこの憲法に基づいて平和を貫くことが大事だと発言し、行動して、護憲を唱える勢力にとって大きな援護の力となった。国分はこのリベラル勢力の態度に対して「天皇への敗北」と言っている。つまりここには天皇制に対して批判的だった勢力も含まれていて、その主張を脇において天皇に頼ったことを批判しているのである。 ・天皇は何より現行憲法によって規定された存在なのだから、憲法が危機に会えば、それを食い止める動きをするのは当然だろう。しかしこの本には著名な憲法学者のことばとして、「立憲主義が危機に瀕すると、天皇がグッと前にせり出してきてこれを守ろうとする構造が日本国憲法には内蔵されていることが分かった。これまでこういう構造が見えていなかった。」を紹介している。護憲と言えば9条だと思っていたが、その前の1条から8条が天皇についてであることを憲法学者自身が強く意識しなかったと言うのだから、「天皇への敗北」と言うよりは「天皇に負けた」というわけである。僕もなるほどそうだと、改めて気づかされた。 ・だとすれば,今回の皇室典範の改悪は平成、令和と続く天皇の血筋を変え、さらには憲法も改悪してやろうという自民党右派勢力の魂胆ではと勘ぐりたくなった。それによって、大日本帝国憲法の復活をもくろんでいるのだとしたら、こんな連中はその前に、天皇に対する不敬罪に断じてしまえと思ってしまった。僕は必ずしも天皇制の存続を支持してるわけではないが、平成天皇時代の上皇の言動には、確かに、制約がある中での精いっぱいの政権批判だと感じたことが何度もあった。 |
2026年9月21日月曜日
天皇制について改めて気づかされたこと
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・国分功一郎の『天皇への敗北』(新潮新書)は憲法を巡る安部政権と平成天皇との関係について論じている。日本の戦後は憲法の制定から始まっている。それは民主主義と立憲主義、そして何より平和主義に基づくもので、天皇はそこに国民統合の象徴として位置づけられている。民主主義は時の政権を選挙によって選ぶという行為に代表されるが、その権力はあくまで憲法が定める所から逸脱してはいけないとする立憲主義の制約を受けている。
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unknownさんではなく、何か名前があるとうれしいです。